カテゴリー
concept

「おとまり」ならでは

今日から12月。オープンまであと2週間を切りました。やっと片付けの終わりが見えてきました。

突然ですが、KEBURIの中の二人は、鍼灸師と薬膳師です。
鍼灸と薬膳。
中国伝統医療の手法の名前です。この2つは同じ理論体系に基づいて組み上げられたハウツーの名前なんですね。
そしてその理論体系というのが、「陰陽論」と「五行論」です。この「陰陽五行論」に則って人を観察し、どんなバランスの崩し方をしてるかを見極める。そして、その崩れてしまったバランスを元に戻す方法・道具が鍼灸や薬膳、漢方です。そしてこの「陰陽五行論」は元々、医学の理論体系ではなく、私たちが生きている世界の仕組みを説明したものなんです。
この、何千年も昔に生み出された陰陽五行論に照らし合わせて、今の社会を見ていると、一つ見えてくる事があります。それは、「言葉の限界」です。


言葉で説明できないことはちゃんと理解できていないのだ。という説も一理ありますが、逆に言葉で説明出来ているように見える部分には本質はあまりないかもしれないな、と感じるのです。
言葉を尽くせば尽くすほどに、相手が、こちらの想いから離れていく経験は誰しもあるのではないでしょうか。
それに、例えばバラの花と言っても、八重の豪華な真紅のものを思い浮かべる人もいれば、一重のツルバラを思い出す人もいる。その二人の会話は、通じ合っているようで実は少しだけズレているんです。

そして、習うより慣れろ、とも言います。知ること・理解することも大事ですが、やってみて、自分の体に染み込ませることがもっと有効な場合が多いでしょう。
それを更に進めて考えてみると、スポーツ選手の子供は何か体を使うことを、音楽家の子供は音楽にまつわることが得意になるのも、親から「習った」ことよりも、親の日常を見て「無意識に刷り込まれた」ものが功を奏していることが多いのではないでしょうか。もちろん、遺伝や経済的な環境要因もあるでしょうけれど。

施術が気持ちよくていいね。
体にいい食事が分かったね。
それも価値のあることですが、してもらって終わり、知って終わりではなく、あなたの無意識に「ここちよい在り方を刷り込む」為にもっと多くの時間をあなたと共有出来たら。そうしたら、もっと本質を伝えられるかもしれない。
そんな希望を抱いて、おとまりできる鍼灸院を作りました。

物件探しを始めてからまだ半年も経ちません。でも、「知ることとやってみることを繰り返し、らせん状に進化・深化させる楽しさ。それを通じて得られるゆたかさを提供する」という基本の構想と理念は3年前から温めてきたものでもあります。

言葉なしにどれだけ伝えられるか。あなたの気にどれだけ触れられるか。試行錯誤しながら進めていきたいと思います。(あ)